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日本が怖くなった

娘のいる自由の国アメリカへ

同期は皆偉くなっているが中国で余生を送りたくない

昼下がりの池袋北口近くで、Nは中国人Aと久しぶりに会った。

「Aさん、お久しぶり」

「Nさんだいぶ痩せたね」
「たいへんだったね」

「ああ、死ぬ思いだったよ」
そう言うと、

Aは、
「じゃ、美味しいものを食べようよ」
そう言うと、予約をしていると言って
これから行こうとする店の説明をしながらしばらく歩き、
ビルの3階にある中華料理店に入った。
土曜日だったが、昼時を過ぎていたので、客はまばらだった。

Aは店に入ると中国語で店員と話をしている。
話が終わると、店員に案内されて席につく。
店員は、メニューをAに渡しながら、また中国語の会話が続く。

Aはメニューを見せてNに料理を選ぶよう言う。
Nは中国語のメニューに目も通さずに、メニューを退けて
「なんでも食べるから、でも犬肉だけは勘弁してね」

Nがそう言うと
Aは、店員に、中国語で料理を注文し、そして
「飲み物は」
「そうだね、まずビール」
Nがそう言うと
Aはメニューを見ながら、ジョッキーのビールの大を1つと小を1つ中国語で注文する。

Aは中国人の朝鮮族で、日本には20年近くいる。
しかし、年の半分以上は中国に行っている。
それで、帰化申請の相談に、法務省にも行っているが、実質10年日本にいないので、
もうすこし時間が必要と言われている。

日本の在留資格は人文国際で、来日以来ずっと日本人経営の日本語学校の事務長をしている。
以前は韓国に出張して韓国人の留学生を日本へ呼んでいたが、
ここ10年くらいはずっと中国人留学生を呼んでいる。

彼は中国に貿易会社や上海に留学センターを持っていて、
上海の留学センターでも日本行きの留学生を募集しているが、
主は、彼が福建省まで募集に行って、年に100人以上を連れてくる。

上海の留学センターは、フランスやオーストラリア、韓国などへの
留学生のためにあるようなもののようです。

しばらくは、いつものように、彼の留学生募集の貿易の状況を聞いていた。
まもなく、ビールが来たので、
NとAは、久しぶりの再会を祝い乾杯をした。

乾杯はしたが、Aは小ジョッキーが1杯飲めないほど、アルコールがまったくダメなのです。
それでも料理を食べながら、酒豪のNと酒を酌み交わすのです。

まもなく、テーブルに乗らないほどの料理が運ばれてきます。
Nは見ただけで腹一杯になりますが、
Aがいるから、残すことはありません。
NがAに、少し痩せたのではないかと聞くと、
Aは、Nがいない時、脳溢血で倒れた話をしだした。


その話が終わると、娘の話になり、
Aの娘は母親と中国にいたがアメリカの大学の医学部に入り、渡米していたが、
卒業して医者になり、大学病院で勉強しているという。

それで、中国にいる母親に電話してきて、
母と父にアメリカに移住して来いという話があるとしているのです。
母親は、娘のところに行くことを決めたそうです。

それでAは、随分迷ったそうです。
考えた末に、今までは日本に帰化しようと思っていたが、
日本と言う国がが怖くなったので考えが変わったというのです。

Aは娘のいる自由の国アメリカへ行くことにしたので、
Nさんに会いたくなったので電話をしたというのです。

中国にいる大学時代の同期は皆偉くなっているが、
中国でも余生を送りたくないともいうのです。

入管法違反幇助事件で日本が怖くなった

日本も中国と同じだよ

「この事件はいつだったけ、長いよね」
とAが切り出すと

「うん2010年6月だよ」
とNが相槌を打つ。そして、

「もう3年になるんだ」

AはNの事件のことを話しだした。

AはNの事件のニュースをテレビでみて、知り合いの弁護士に相談したら、
何かの間違いだと言われたと話す。
誤認逮捕は、日常的にあることだから、すぐに釈放されると断言したというのですと言う。

不法就労の幇助罪は不法就労幇助罪で罰するので間違いなく釈放されると断言したと言われたと言う。
この弁護士は、中国人の不法就労事件は何件もやっているので入管法は詳しいと言いう。

Aはさらに話しを続けて、
このニュースは、中国系の新聞にも大きく出たので、有名だというのです。
再逮捕され、起訴になったので、びっくりしたとこれまでの経緯をイッキにNに説明した。

「やっぱり、日本も中国と同じですね」
「私ね、この事件をみて、日本の本性が現れたと思ったんですよ」
「日本が怖くなったよ」
とAが言う。

「そうですか、権力を持つと怖いですよね」
とNが言うと、

「新聞の記事を見ましたか」
とAがたたみかける。

「新聞の記事は見ないが、インターネットのニュースは見ましたよ」
「会社名わたしの名前と住所以外は、まったくウソですね」
とNが冷静に言う。

するとAが
「新聞は、Y新聞とS新聞に記事がでましたよ。
「テレビはね、NHKも含めて全部出たよ。お昼だけですけどね
でもね、A新聞とM新聞とN新聞は新聞買ったんですけど出てなかったですよ。」
新聞の記事をとっているのであげましょうか」

とAは、Nの関心を引きつけるように話を続ける。


「もう、見たくもないよ」
とNが言うと。

Aは、自分のことのように少し逆上下かのように話を続ける。
「おかしいですよ、入国させたと書いてあったけど、彼らは、すでに日本にいるから入国するはずがないですよね」
「入管法を見て、作文してるのだろうって、弁護士は言ってたけど」

Aは新聞記事を暗記でもしてるように、
次々と記事の矛盾点をあげて言った。

Nには、Aが事件のことをまくし立てるように言う、
その真意がわからなかった。

「警察は、事件をでっち上げるんですよ」
「記事には、警察の誰から聞いたとは書いてないでしょう」
「報道は、ニュースリソースを明らかにしないことが前提ですから、警察はこれを使うのですよ」

「公には言わないで、裏で虚偽情報をいうのですよ、新聞は、誰から聞いたとは言わないので、安全なんですよ。」

「新聞社に、誰から聞いたのか、
ニュースリソースを明らかにせよと言っても、絶対言わないでしょう」

「だから報道なんて、やりたい放題ですよ」

とこんどはNがまくし立てるように言う。

「やっぱしね、中国と同じですね。」
「警察が、会見して言うとね警察に抗議や質問がいきますよ」
「中国の新聞はね、警察が裏で言ったことを、そのまま書くんですよ」
「警察の誰が言ったって書かないから、警察は言われたらノーコメントでいいんです」
とオウム返しのようにAが言う。

Aは珍しくビールを少し含むと、話を続ける。

「警察が裏で言うことは、共産党が言うのと同じですよ」
「中国人でもわかる人は、新聞の記事は信じていませんからね」
「でも、一般の人は、新聞の記事が正しいとして信じますけどね」
「信じないで、抗議すると逮捕されますからね」

とAが言うと、Nが整理でもするように

「要は、共産党支配下の警察が、警察の思うように、マスコミを情報操作するけど、一部のインテリはわかっている。」
「けど、・・・・多くの国民は信じた振りをするということですか」

とNが言うと、
「信じた振りじゃなくて、信じますね」
「でも、ちょっとだけ、信じた振りする人もいますよ」

「新聞社に質問したり抗議すると、新聞社は警察に裏で密告するんですよ」
「日本も同じですよ」

とAがもの足りないように補足する。


「気に入らなきゃ逮捕するんだよ」
とNが話を切り出して、

Nはビールを傾けてさらに続ける。、

「習近平さんとか胡錦涛さんとか、個人的には良い人かもしれないね、たぶん良い人だと思うよ」

「共産党のトップだから、共産党を守るために、人民を監視し、人民から搾取してるんだよ」

「人間は欲望の塊だからね。欲望があるから生きていけるんだよ」

「衣食住って言うじゃない。これをある程度満足するのはわかるよ、次はセックスだろうね、次は金だよ、次は名誉だよ」

「中国の場合は、共産党を利用して地位を手に入れると、自然に金が手に入り、女も手に入るからね」

黙って聞いていたAが、話を受けて続ける。

日本の検察は中国と同じだよ

なんでもできるんだよ

AはNのために、紹興酒を注文する。

そしてAは言う。
「日本の検察は中国と同じだよ、気に入らなかったら、犯罪者にしてしまうじゃない」


「そうだね」
とNは力なく返事をする。

「R社の場合ってさ、会社が大きかったじゃない。だから利用されたんだよ」
「勿論、中国人にも利用されたけど、一番利用したのは、警察とか検察だよ」
「手柄にするためにだよ。私の周りの中国人は、皆そう言ってるよ」
とAが料理を口にして言う。

「そうだね」
とNは軽く答える。

「このままにしておくの、皆、Nさんは無罪だって言ってるよ」
とAが意見をするように強く言う。

Nは、紹興酒を煽るように飲み、
「実はね、去年電話したでしょう」
「2002年の控訴の前かな、控訴の時はね、保釈されてすぐだったので、控訴趣意書を書く気力がなかたんだよ」

「弁護士のところに行くのも家内に連れて行ってもらうくらいだからね」
「私ね、あの弁護士は嫌いだったから、行く気にもなれななかったけどね」
「一審が終わって、私は二審はやらないりる。と言うので、喜んだんだよ」
と懐古するように言う。


「じゃ変えたの」
とAが、話を急かせるように相槌を打つ。

「連休前だったけど、家内に話して、弁護士を探してくれと頼んだんだよ」

「そうこうしているうちにね、小生が引き受けますって、手紙が来てね」

「すぐ家内に手紙を出したよ、嫌だって言ってね。でもだめなんだよ」

「どうしてわからないね・・・・」

「ふーん、随分苦しんだんだね」
とAが力なく言う。

「まあね・・・・」

「9月の終わりかな・・・、高裁はね、10分位で終わって、次は判決だよ、棄却のね」

「それで、上告なんだよ」
「弁護士はね、R社の自己破産処理をするための時間稼ぎに上告するって言うんだよ」
「まったく、やる気がないいからね。やる気がないというより、わからないんだよ。法律がね」

「私はね、少し元気が出てきたんで、上告趣意書を自分で作ることにしたんだよ」
とNが言う。


「上告趣意書って自分で提出できるの」
Aは不思議そうに言う。

「ああ、できるよ」

「ところがね、私が、上告主意書を提出するというと、弁護士はね、出すなって言うんだよ」

「押し問答しても仕方がないので、所長を出せって言うとね」

「いないって言うんだよ」

「じゃナンバー2を出せって言うとね、ナンバー2もいないって言うんだよ」

「居留守を使っているくらいは分かりし、そこでバカを相手に押し問答をしても仕方がないから、わたしの権利だから、 自分で提出しますって宣言して事務所を出たんだよ」

「それから2ヶ月もなかったと思うよ。必死に書いたよ」
「法律論と重大な事実誤認に分けてね、160、170ページくらいね」
「必ず憲法の条文をいれて憲法違反だと主張してね」

「途中の進捗状況は弁護士にもメールしておいたがね」

Aは、経緯を思い出しながらゆっくりと語る。

「なにかコメントはあったの」
心配そうにAが言う。

「コメントはないよ」

「締切はね12月5日くらいだったかな」


「例のね弁護士がね、また出すなとかメールや携帯に電話をしてくるんだよ」

「電話には出ないよ、するとね、家内の携帯に電話をしてくるしね、でも出ないよ」

「でもね11月29日くらいには出したよ、提出してからね。」
「提出しましたってねメールしといたよ、上告趣意書も添付してね」


「弁護士はね、締切日かな、提出したと言って、上告趣意書が添付されてメールが来たよ」

ここまで言うとNは紹興酒を飲み干した。
自分で注ごうとするとAが紹興酒の瓶を取り上げ、


「それで」

と言いながら、Nのグラスになみなみと注ぐ。

「うん、弁護士とはね、年があけてね債権者会議が裁判所であったんだよ」
「私ね、初めてだから、R社だけでやるのかと思ったら、一度に数社一緒にやるんだよ」
「うちわね3人来てたよ、1人はもと社員でね、わたしの応援にきたと言ってくれたよ」
「もうひとりは仲の良い中国人でね、仕掛りの買掛金相当が70万円くら、あるので私が申請しといたんだよ」
「いらないからと言いにきたみたい」
「ひとりは保証協会の担当だよ」
「これで債権者のすべて、債権者会議ってね、他社の債権者会議と同じ部屋なんだよ」
「うちはね、小さな会議机に5、6人が座るると裁判官がなんか読み上げて、5分ぐらいで終わるんだよ」

言い終わると、Nは紹興酒を半分口にする。

「1月の終わりか2月のはじめかな、最高裁から結果の通知があったよ」

Aが紹興酒の瓶を取り上げ、Nにグラスを開けるように催促する。

「なんて書いてあったの」
と言いながらAは、Nのグラスに注ぐ。

「結論は棄却」

「理由は、単なる適用法の誤り」

「コメントかな、参考の法律の条文が記入されているんだよ」
「一つは、刑事訴訟法で内容は最高裁で審議する事項の決まり、つまりね憲法違反などは審議するが、単なる適用法の誤りは憲法違反なんて大げさなものでばいということなんだよ」
「三つはね、再審請求できるってね」

「つまりね、あなたの上告趣旨はわかるが、憲法違反なんて大げさなものでなく、単なる適用法の誤りだから、弁護士を専任して、再審請求しなさいってことだよ」

「でもね、異議申立もできるので、単なる適用法の誤りはけしからんと思ってね、異議申立書も提出したよ」
「5日くらいで結果が来てね、結果は一緒だよ、丁寧に理由を書いてるだけだよ」

Nは嫌なことを思い出しながら、ゆっくりと語る。

「ひどいね」
「やっぱりね、変わらないんだよね」

「でも、再審すれば・・・・・良かったじゃないですか」

Aは、割り切れない気持ちで慰めを言った。

「そんなによくないよ収監されるんだもん」

「自民党とかはね、前にね、支援を求めようとしたんだよ、でもね家内と息子に止められてね、これ以上表沙汰にするなってことだよ」
と言うAの目元は心なし、潤んでいた。

「ショックだね」
Aは慰めの言葉が見つからず、そう言った。

「そうだよ、一番の身内に捨てられたんだよ」
この言葉を言うとNは沈黙してしまった。
そして、言葉を続けた。

「中学の時の教師が、日本共産党の党員でね、日本共産党の仕事もしてるんでね、助けてくれって言ってね、裁判資料を同封して宅急便を出したんだよ」

「けんもほろろ、開封せずにそのまま送り返してきたよ」

Nの話が終えると同時くらいに、Aは
「やっぱりね」
「共産党ってそんなもんだよ、言う事とやることは違うからね」
と吐き捨てるようにAはいう。

「そうだね」
とNは力なく言う。

中国はどうなる

世界が放っておかないと思う

「Aさんね、私が思うにね」
と言って、料理に手をつけてNは言う

「この2、3年の内に世界がチャイナバッシングに走るとおもうよ」

「昔ねジャパンバッシングってあったんだよ、日本だけ一人儲けするからね」

「今、一人儲けしているのは中国だよ、世界中の富を中国がかき集めているじゃない」

「それにね、人権問題が一向に解決しないし、・・・・」
「貿易黒字を背景に傍若無人に振舞ってりる・・・ように見えるんだよね」
「中国の海洋進出、特に南シナ海はね・・・・」

Nの諭すような口調に、

「それで、どうなるの」
とAが目を輝かせて言う。

「中国の胡錦涛国家主席、江沢民国家主席とか刑事責任で国際手配されるんじゃない」

「フランスとかイギリスに」
と、Nが唐突に言う。

「えツ」
「どういう意味」
AにはNの意味が全くわからないようでびっくりして言う。


「自国民が殺害されているんだよ、チベットとかでね、当然その首謀者は、当然国家主席とか首相クラスだよ」
とNが言葉を選んで言うが、Aにはわからない。

「それとどういう関係があるの」
と身を乗り出さんばかりに、Aが言う。

「いじめる方法を考えてるのさ、普通の方法じゃ、動じないからね」

「それで、革命があるとさ、独裁者は独裁者は暴かれるじゃない」
「人民をさ、大量虐殺してた場合、刑事責任を問うじゃない」
「殺人者として・・・・・・・・」

「それをやろうとするんだよ」

とNが言うと、こんどはAも理解したようで、
「でも、中国は崩壊していないじゃない」
とAが反論するように言う。

「人民はたくさん殺していると思うよ」
とNも反論でもするように言う。

「そんなこと外国ができるの」
とすかさずAが疑問を投げかける。


「想像だよ、だって、殺された中には外国人もいるよ」
「その外国人の国で裁判すれば、中国の指導者は犯罪人だよ」
とNは、ためらったように言う。

「アツそういうこと」
Aが反応したかのように言う。

「そういうことだよ」
Nが、安堵でもしたかのように言う。


「じゃドイツとか」
AはNの話を確認するかのように言う。

「いやそれはないな、ヨーロッパの国で中国と貿易が少ない国だよ
どこかわからないけどね」
とNは自信有りげに言う。
そして、ゆっくりと話を続ける。

「たぶん、アメリカとかフランスとかイギリスとかが・・・・・・」
「・・・働きかけてやるんじゃなのかな」

「うまくいけば、胡錦涛とか江沢民とかがヨーロッパに旅行にいけば、逮捕されて裁判にかけられ、最悪は死刑だね」

「当然中国は大騒ぎをするね」
「それこそ人権を表にだしてくるかな・・・、少しはおとなしくなり、人権問題にも・・・・・」
「いやー変わらないな」

Aはゆっくりと、諭すように自説を語る。

「そうなると面白いね、中国共産党は崩壊するね」
とAはNの話に、すっかり魅了されてしまったようである。

「そう簡単には行かないよ、ひょっとして世界を相手に戦争すると崩壊するけどね」
とNがすこしおどけたように言うと、紹興酒のグラスを飲み干した。
Aは、Nがグラスを飲み干すのを確認すると、

「やっぱ、はやくアメリカに行って、どうなるか見てるよ」
「老後の楽しみが増えたよ」

とAは笑みを浮かべて言う。
そしてNのグラスに紹興酒をたっぷりと注ぎこんだが、
いつものNの飲み方ではなかった。

主席がね習近平さんに変わってからね

賄賂とかね厳しくなったよ


「話が変わるけど、貿易の方はほんとに辞めるの」
とNがAに尋ねる。

「そうだよ、ちょうどやめ時だよ」
とAが即座に答える。
そして、話を続ける。

「主席がね習近平さんに変わってからね、賄賂とかね厳しくなったよ」

「わたしの友達の市長もね、ビビってるよ、しばらくおとなしくしておくってね」

「どこもそうだよ、それでね、仕事にならないからちょうど潮時だよ」

とAはサバサバしたように話す。


「習近平さん頑張ってるね、政変が始まったね」

「あんまり頑張ると、きっと潰されるよ。」
「長くは続かないと思うよ」

とNは笑みを浮かべて、おちょくるように言う。


「そうだね、きっと潰されるかもね」
「でも、私はね、アメリカにいくことにしたからもういいよ」
「結構稼いだしね」
とAは、もうどうでもいいような口調で言う。

「日本語学校はどうするの」
日本語学校の募集状況は聞いたが、どうするかは聞いていなかったので
NがAに質問する。


「上海の方」
とAは、どの学校のことか確認する。

「上海の方、結構繁盛してたじゃない」
とAは、上海の話題に入る。

「あっちはね、韓国人の共同出資者がね、買い取ると言うんだよ」
とAが言う。
上海の学校は以前、共同経営者が韓国人だと聞いていたし、学校経営の内情も聞いていたので、

「それはよかたね」
とNはAを思って言う。

「うん、中国の方はいいんだがね、日本の方は困ると思うんだ」
とAが言う。
そして、話を引き継ぎの内情を続ける。

「それでね、中国人の友達に引継ぎをしているんですよ・・・でも難しいよ」

「引き継ぎしたからと言って・・・はいそうですかじゃないからね」

「こっちは時間がいくらあっても無理だから、ひととおり引継ぎをしたら、アメリカに行くよ」

「Nさんね、前、話していた農業をやりたい中国人がいたじゃない」
「あれはどうなったの」
とAは引き継ぎの内情を説明すると、Nの言葉を待たずに、
Aが関心を持っている話へと、話題を変える。


「そっちはね、気にはなったけど。捕まったじゃない」
「それで、・・・・・・それで終わり」
「私にね相談したかったと思うよ」

「でもね、相談されても無理だからね」

「やっぱり、農業の投資経営ビザはおりないの」

「わからないけど、私が思うに100%無理だと思う」

とNはAに言われて、一気に話をする。


「そうか、面白いと思ったんだけどね」
とAは、すこし興味が削がれたように言う。

「中国人と関わり合いになると、怖いけど、結構面白いのがいるよね」
とNは農業の話から、別のは第二切り替えようとする。

「日本語学校もね、警察とか入管が厳しくするとやっていけないいからね・・・こっとも潮時だよ」

「日本語学校ってね、不法就労する奴が多くてね」
「私にだって嘘言うんだよ・・・平気だから彼らね」
「あいつら捕まると、学校、やってられないからね」

「今まではね、警察とか、入管はしらないフリしてたけど、厳しくしたら、ほとんど捕まるよ」

「一番困るのは、大学だろうね」
「女子大生って、みんなホステスやってるからね」

とここまで、Aは鬱憤を晴らすように話す。

「そうだね、Aさんはクラブにいかないからわからないでしょう」
とNは、Aの話に同調する。

「そうだけど、知り合いのママはたくさんいるからね」
「・・・・聞いてるよ」

「日本はおもしろかったよ」
「中国人は、法律守らないけど、日本の警察も法律守らないからね」
「捕まえないからね」

とAは言う。
この話は何度もNにしている。
Aも日本の警察を馬鹿にしている。


「客で行ってるからだろ」
とNは、Aもわかっている共通の言葉を選んでAに言う。

「そうだよ、警察が警察官を捕まえないのは、中国も同じよ」
とAは、日本語学校を代弁しているのか、
警察に恨みがあるのか、
国家権力を行使するものへの反抗なのか、
Nに話すときは、いつもこうなのだ。
いつか、中国人は、みんな思ってるとも言ってた。
すくなくともAは、日本の警察は、
中国共産党の下で、虎の威を借りる警察で、
日本の警察も全く同じだと思っている。

だから他の中国人と同じように、賄賂で何とでもなると思っている。
この考えを修正させたのがNのAに対する最初の助言だった。
見返りを求めて賄賂を渡せば、無言でしっかり貰う警察官もいれば、
見返りを求めて賄賂を送れば拒否し、シツコければ逮捕する警察官もいる。
これが、中国と日本の違いだよと何度も話したが、結局理解したのかな。
他の中国人にも言いなさい。
警察官から賄賂の要求があれば、警察でなく中国大使館に報告して指示を待ちなさい。
わかったと言ったが、
中国人は、いつでもわかったという。
本当にわかっているのかな。

Nが黙っていると、Aは言う。
「Nさんは、言わない方がいいよ・・・また捕まえにくるよ
「心配だよ」

「あははは・・・」
Nは笑うしかなかった。

  

Nさんも一緒にアメリカに行こうよ

私は日本で頑張るよ

「Nさん私と一緒にアメリカに行こうよ、日本だって、中国と同じだよ」
Aは唐突に切り出した。

「でもね、日本は、中国よりは少しマシだと思うんだ」
「それにね、Aさんみたいに、アメリカに行って暮らすだけの金がないよ・・・今回の事件で、すべてなくしたからね」

「この仇打ちもやらなきゃいけないしね・・・」
とNがまたしみじみと暗い口調で話す。

「カネはあるの」
とAが心配顔で言う。

「ないから困ってるの」
とNもまた暗い顔でしみじみと言う。

「少しぐらいは支援するよ、Nさんには、いろいろ教えてもらったし・・」
「どのくらいいるの・・・・Nさんに世話になった中国人はいっぱいいるはずだよ」
「Nさん優しいからね・・・・・他の中国人にも当たってみるよ」
とAが、なんとかしようと考えたように言う。

「ありがとう。いいよ、金はね天下の回りものだよ」
「なんとかなるよ」
とnはおどけた調子で言う。
そして、すこし暗い調子に戻って、

「本当はね、警察、検察、裁判官は自首して欲しいんだ」
「弁護士もね」

「再審請求ってね、私がしなくてもいいんだよ」
「私に有利であれば請求できるんだよ」
と言う。

「そうなの」
とAがすかさず、疑問の言葉を返す。

「そうだよ」
とNが、あっさりと言う。

「彼らはしないよね。中国だったら、絶対にありえないよ」
とAが反論するように言う。

「でもね、日本は世界一素晴らしい憲法のもと法律があるからね」
「期待しているよ」
とNは見えを張ったように言う。
そして、諭すように続ける。

「自首してね、罪を償うんだよ」

「自首してね、罪を償なわなければ仏法の因果律の裁きがあるよ、因果因縁と言うんだよ、私はね、因果律はあると思うんだよ」 「今世かもしれないし、来世かもしれない・・・・・わからないね」

そして私に十分な賠償をすることだね、それでも、失われたものは帰ってこないよ」

「一番大きいことは、それぞれが人間の本性を見せたことだよ。」
「人間の本性はね怖いよ。」

「Aさん、聞いたことがないかな、他人の不幸は、蜜の味がするってね」

「誰もね、私を信じないの、虚偽報道を信じるんだよ、家宅捜査とか逮捕されたらそれで終わりなんだよ」

「警察、検察、裁判官、弁護士はね罪の償いをしないとね」
「法律の専門家が法律がわかりませんでした。」
「それで、善人を罪に落とす、人間としてはもっとも恥ずかしい罪を犯しましたと言ってね」

「すいませんでしたといてもダメだよ、スイマセンで住むなら警察は要らないというでしょう。」

「ほんとにそうなったら、世界中が日本を見直すと思うよ、すくなくとも中国人はね」
とNが能弁に言う。
AはNの言葉をじーと聞いていたが、
最後の言葉になると、聞き終わらないうちに、

「だってさあ、日本って、いい格好いてるけど具体的には中国とかわりないからね」
「Nさん期待しない方がいいよ」
とAは、Aの言葉に反発するように言う。

「中国のことわざで、言うじゃない、人間万事塞翁が馬ってね」
とNは笑みを浮かべて少しおどけて言う。

「そんな呑気なこと言ってていいの」
とAが子供を諭すよう言う。

「呑気でもないけど、呑気だね・あははは・・・」
とNは笑うしかなかった。

「この事件さ・・本にすれば」
とAは、Nの懐を心配しているのだろう、心配そうに言う。

「売れればね」
「考えとくよ」
とNは返すしかなかった。

「私はね、日本で、まだまだ頑張るよ、Aもアメリカで、頑張って長生きしてよ」
とAは、諦めたように言う。

サンプル画像

共産党の時代は終わりだろう

中国人は自由の国アメリカを買いたいんだよ

「中国人の金持ちって、みんな子弟をアメリカに留学とかで行かせるよね」
「共産党の幹部の子弟も行ってるでしょう」
とNが言うと。

「アメリカにあこがれがあるんだよ、自由の国でしょう」
「変だよね、共産党は自由の国をつくろうとしたんじゃなかったのかな」
「私ね、よくわからないんですよ・・・・・・・・」
「中国はね、息がつまつくらい自由がないからね」
「何か監視されているみたいでね」
「だからアメリカに・・・・・・・・・・自分はいけないから、子供たちは自由にさせてやりたいと」
「特にお金がある人はね」

「中国にいると危ないからね、偉い人はね」
とAが、心を打ち明けるかのように言う。

「そうだよね」
「Aさんもそうなんだ」
とNは、これはAさんの本心だと思って、話をつなぐ。

「私は、えらくないけどね、うん、だから子供はアメリカに行かせたよ」
「いかせる時、帰ってこなくて良いといったんだよ」
とAは自分のことを言う。

「ふーん」
とNは相槌を打つ。

「みーんなそうだよ、偉い人の子供はみーんなアメリカにいかせるよ」
「中国で、人生を送らせたくないからね」

「いつ中国共産党が崩壊するかわからないからね」
「崩壊したら、財産没収だけでなくて、命もないよね」
「共産党はね、たくさん殺しているから、革命になれば、共産党員はね、全員これだよ」
と言ってA首をはねる仕草をする。

「できることなら、自由の国アメリカと、独裁国家の中国を両方持ちたいんだよ」
「中国では、人民から搾取してカネを儲ける・・・そしてアメリカは人間的に自由に、お金を消費して楽しむ」

「ああ、わたしはね、もうお金はだいぶ貯めたので、そのお金を全部もってアメリカに行って余生を自由に暮らすよ」
とAはくったくなく素直に言う。

「いいなあ」
とNはAの話のペースにのる。
そして、残り少ないグラスを傾けた

「たぶんね、わたしの病気からするとね・・・そんなに長く生きられないと思うんだよ」
とAは言う。

二人のとりとめのない話は、まだまだ続くが、
東京の、初夏の日差しは夕暮れまで、二人を包んでいた。